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小田急新型ロマンスカーVSE登場!

2005年3月19日、東京・新宿を基点に神奈川県の小田原・箱根・江ノ島を結ぶ小田急電鉄の看板列車、[特急ロマンスカー]に9年ぶりの新型車両がデビューしました。
この新型車両は1987年の10000形【Hise】の登場以来は途絶えていた展望席を復活させた、観光志向のコンセプトで計画され、デザインを外部の建築デザイナーに依頼する等、従来よりも強い意欲を持って製造されました。

今回のレポートでは、この新型ロマンスカーのデビューイベントの様子や、デビュー翌日の初乗車の模様をお伝えしたいと思います。


○序章

2003年10月6日、小田急電鉄より「新型ロマンスカーの製造決定」との公式発表があった。
そのコンセプトは以下の通り。

車両形式 :50000形
編成   :10両固定編成(編成長約140m)
編成定員 :358名(全席指定)
製造両数 :2編成20両
竣工   :2004年10月(予定)
運転開始 :2005年3月(予定)

主な特徴
・展望席の設置
(1) 「ロマンスカー」の代表的なサービスとして好評を博している展望席を、先頭車両(前後2両)に設置(各16席)。
(2) 後部展望席のシートを回転させ、ラウンジ形式にレイアウト可能。
(3) 展望席の導入にともない、運転室を2階に設置。

・快適な居住性を提供する設備
(1) 室内高を、従来のロマンスカーより45cm高い2.55mとする。※10000形比
(2) 迫力のある眺望を楽しめる、約4mの連続窓を採用。
(3) シート幅、シートピッチは従来のロマンスカーより大きな寸法を確保。

・快適な乗り心地を提供するための技術の採用
(1) 車両連結部に台車を配する連接台車方式を導入することにより、曲線通過時の車両端の振幅や加減速時の前後動を抑制。
(2) 車体の揺れを制御する空気バネを車体重心により近い位置(通常車両より約1m高い)に設置することで、揺れ幅を減少。
(3) 曲線通過時に曲線外側の空気バネを上昇させ、内側の空気バネを下降させる車体傾斜装置を導入し、遠心力を弱める。
(4) 曲線通過時に台車を強制的に曲線方向に転向させる台車操舵制御を導入し、走行安全性を高める。

・環境対策への取り組み
(1) 主電動機(モーター)は全密閉式とし、車内外への騒音を低下。
(2) アルミ車体による車両軽量化で走行振動・騒音の低減を図る。

製作費用 :約35億円(2編成合計)
デザイン : 岡部憲明氏(岡部憲明アーキテクチャーネットワーク代表・神戸芸術工科大学教授)
      ※ 車体外装および居住性を含めた内装デザインを岡部氏に依頼し、技術と一体化したトータルデザインとする。


この発表に、小田急ファンは色めき立った。
50000形想像図CG 同時に発表されたこの完成想像CGの独特のフォルムから、ネットでは様々な憶測が流れたようだ。

その後しばらくは公式情報も流れず、自分にとっても「ちょっと気になるコト」程度の事となり、月日は流れて行った。


○目撃

公式発表からおよそ1年後の2004年11月23日、ついに50000形第一編成が愛知県に所在する日本車両の豊川工場より甲種輸送されて来るとの情報を得た。
甲種輸送は深夜に行われる事もあり、さらには仕事の関係から実際に輸送されて来るシーンを見ることは出来なかったが、後日自宅近くの小田急線相模大野の車両基地でその姿を目撃し、大きな衝撃を受けた。
相模大野の車両基地に搬入された50000形 この画像の中央部にある、白くて長い「モノ」(w)がメーカーから到着した数日後の50000形である。
ご覧の通り、白一色で窓等が見当たらないが、これはまるで開発中の自動車の偽装のように編成全体にシートが貼り付けられていたからである。
甲種輸送にあたっては輸送中の車体保護の為にシートで保護して来る、というのは一般的だが、ここまで徹底して包むというのは聞いた事が無く、本当に目隠しの為に「偽装」して来たのかと思う程だった。

真相はいかに?(笑)



○披露

甲種輸送から数日後、偽装を取り払い様々なチェックを行っているであろう姿を通勤の列車内から見る事ができた。
これから暫くは、もう一編成を加えての試運転が行われる。
公募の当選者を乗せて唐木田へ向かう試乗用臨時列車  @下北沢 2005年3月5日 秘密のベールを脱ぎ、沿線の人々の前に姿を現した新型電車は、その真っ白な車体に沿線の人々の目を一身に受け、デビューの日に向けて着々と準備を進めていった。



○デビュー!!

小田急10000形@箱根湯本 2005年3月19日、午前9時30分ごろ。
私は箱根湯本駅でVSE到着式典の準備が着々と進む様子を眺めていた。
「は?新宿じゃないの??」とおっしゃりたい方もいらっしゃるとは思いますが、実は新宿駅での出発式の模様も見たかったのですが、どう考えても多数の同業者によって恐ろしいほどの混雑が発生するのではないかという怖れがあり、あえて出発式ではなく到着式を見ようと決めたのです。

この箱根湯本駅での到着式は、小田急電鉄のサイトではなく箱根登山鉄道のサイトのみで告知されていたので、比較的見物人が少ないのではないかと予想したのですが・・・
その読みは大正解、VSE到着のおよそ1時間前のこの時間では、同業者はほぼゼロで悠々と撮影場所をゲットできました。


式典は午前10時ごろから始まりました。
箱根登山鉄道社長・箱根町町長のVSE導入への期待が感じられるスピーチや地元の子供たちによる吹奏楽団の演奏等によって徐々に雰囲気が盛り上がり・・・





午前10時24分、司会の女性からついにこの言葉が!

「おまたせ致しました!新型ロマンスカーVSE、まもなく到着です!!」



すると・・・



遠くから段々と大きくなってくる電子音・・・



♪ピーポーパーポー・ピーポーパーポーン

♪ピーポーパーポー・ピーポーパーポーン

♪ピーポーパーポー・ピーポーパーポーン

♪ピーポーパーポー・ピーポーパーポーン

♪ピーポーパーポー・ピーポーパーポーン

♪ピーポーパーポー・ピーポーパーポーン



Σ(゚Д゚)キタ!



(゚Д゚;キ・キ・キ・キ・・・



VSEキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!



補助警笛を誇らしげに鳴らし、HIDランプを輝かせつつ、定刻の10時25分、新型ロマンスカーVSE営業一番列車「スーパーはこね9号」が終点・箱根湯本に無事到着!
10数年振りに復活したこの補助警笛音を聞けただけでも、ここまで来た甲斐があった・・・(;つД`)
正直、鳥肌モノでおしっこチビリそうな程の高揚感でシャッターをきりまっくってしまいました。
近年「うるさい」という無粋な理由で取りやめとなっていた補助警笛が、このVSEに限ってとはいえ新宿・町田・小田原・箱根湯本の各駅での発車時に復活した事でも、小田急がこの電車に意欲を注いでいるのが良くわかります。

到着、定時! 到着したVSEから降り、記念にと写真を撮る人や私と同じく趣味で写真を撮る同業者、そして取材の報道・・・とホームはかなりの混雑ですが、式典は粛々と進みます。
くす球、よし! 到着を記念して、くす球が地元の代表の方によって割られ・・・
花束、贈呈! 吹奏楽団の子供たちが、ロマンスカーCMソング「ロマンスをもう一度」を演奏する中、栄光の一番列車(w)に乗務して来た十数名の乗務員を代表した運転士・車掌・ロマンスカーアテンダントの各氏に花束が贈呈されると、駅構内には拍手が鳴り渡った。
アテンダントさんは可愛いね♪ 花束が贈呈されると、しばしの撮影タイム。
当初は画面奥の式典会場に向いていた乗務員さんたちですが、丁度私の左側が報道の席になっており、そこから何処かのカメラマンさんが
「こっち向いて下さいぃいぃぃぃぃ!」と叫んでくれたおかげでこのカットを撮影できました。


ちなみに、私のいたこの場所は式典会場の設営によって許容範囲が一名分の狭い場所で、このカットをまともに撮影した素人カメラマンは唯一私のみです。
後から来た連中は、無言で人の耳元でレンズを構えたり、やはり耳元で黙って携帯カメラを構えたりする失礼なバカばかりだったので威嚇して追っ払いました。w
こっちは色々予想して、計画を立てて1時間前からココにおるんじゃ!声をかけてくれりゃあ順番を譲るが、後から来たくせに無言で割り込もうとするバカは許しませんよ〜。
箱根登山鉄道 新制服 さて、このVSEに賭ける意気込みは小田急のみならず箱根登山鉄道も負けず劣らずだったようで、この日から職員の制服を34年ぶりにリニューアルしたとの事。
これまでのやや地味な黒系統の制服からガラリとイメージが変わりました。

私はここでVSEの折り返しを待たず先に発車する列車で先回りし、沿線の各所でVSEの走行風景を撮影しに向かいます。
撮影した写真はこちらに掲載されていますのでどうぞご覧下さい。(みてね♪)
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